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医師の決断に欠かせない倫理

医師の判断は、時に命のやり取りが発生しますし、間違いが重大な結果に結び付きます。また、決断を行う場合は、倫理や判断の元になる基準が重要で、個人の資質に関わる部分が多くあります。治療の継続や延命には、国や病院が決めたルールは存在しますが、実際の決断は医師に任せられますし、社会的に避難を浴びるケースも存在します。延命の勝手な中断は、社会共通の認識や倫理から逸脱しますし、生存が何よりも重要だと考える場合があります。ただ、患者に苦痛だけが残る時、それを見守る事しか出来ない家族や関係者は、無力感や絶望を実感する事になります。社会的には正しくても、直接の関係者や本人には、間違いになる場合が発生します。双方の板挟みになる医療関係者は、苦悩したり悩みを抱える事になりますから、話し合いや議論で制度を変更する事が大切です。誰もが悩み考えたり、話し合いで状況を良くする行動を行うなら、医療に携わる人の負担を軽減し、正しい判断が行える状況を実現出来ると言えます。

何かと問題にされる倫理について

人の体に針を刺したり、人に体を切り刻んだり、裸の体を触ったりするのが許されるのは、医師だからです。それが、治療や検査や診察などで患者さんに利益をもたらすことができるが故に許される行為です。一般の人が内診をすれば、性的虐待や強姦になります。手術を一般人が行えば、傷害罪になります。患者は、たとえ体に傷が付いても痛い思いをしても、それが治療のためならと承諾してくれます。それで診断がはっきりと付くのならと痛みを伴う検査を承諾してくれます。それは、倫理に基づいた行為であるからであると同時に担当医師を信頼しているからこその承諾です。難しい問題ではありますが、単に研究したいからとかデータを集めたいから、利益を上げたいからこちらの手術法のほうが良い、などといった考えでは、そこには倫理は存在しません。腹腔鏡手術で多くの死亡者が出たにも拘らず、立ち止まって検証することもなく手術を続行した事件がありましたが、患者さんの信頼を裏切る行為です。医療者だけに許された行為であるという事を肝に銘じて、診療にあたることを忘れてはなりません。

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